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親子の間に産まれた子供がそうである様に、同じ種族同士が結ばれて産まれる子供は種族特有の能力が劣化しやすい。 遙か昔はエルフ、ドワーフや人間などの種族は対立していた。 だがそれもある時期から見られなくなった。 他種族と結ばれて産まれる子供は双方の能力を強く受け継ぐと知れたからだ。 次第に種族という壁はなくなり、今では人族は数種類を数えるまでに統化された。 今の人族はエルフの高い知能と美貌、ドワーフの高い忍耐力と渋とさなど、様々な良質遺伝子を受け継いでいる事も示している。 しかし近年になって、再び人種という壁を作る様になった人族は、同じ人種同士での統化行為を再び始めてしまった。 その結果、人族を代表する人を特筆すべき能力であり、生命のあるべき姿である「生きようとする力」が失われつつある。 また人族には昔から、必要以上に怠ける、必要以上に浪費するなどの劣等遺伝子も備わっている。 これらを克服しようとした人族は、2079年。 人と動物の融合を試みる実験を本格的に開始する。 ジーンリッチ階級のみバーチャルチャイルドやデザイナーチャイルドを産む事が優先的に許可されたのが2143年。 研究も終盤に差し掛かかっていた矢先、研究所で爆発事故がおこり、研究の主体であった「生体融合因子」が大気中に大量に飛散した。
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