12月

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彼はジュン、5歳年上の大学生。 とても細身の男性。強いて言うなら、福山雅治似で私のタイプ。 本当はやさしいけど、女・金・時間にルーズなダメな男。 私はチカ、高校2年生。 当時付き合ってた人は他校の先生…13歳年上だった。 誕生日には車で学校まで迎えに来てくれて、トランクにはバラの花束なんて、地でトレンディードラマみたいな事をして、それなりに幸せな感じで生きていた。 だけど、12月に始めたバイト先で知り合えた、その5歳年上の彼に、私は何も、たったの一言も話していないのに、一目で恋に落ちた。 自分でもビックリしたけど、2日後にワンツーで彼氏と別れてフリーになった。 ジュンさんに彼女が居るか居ないかも知らなかったのに… 自分で言うのも何だけど、多分この時期私の第一モテ期だったみたいで、バイト先で私に好意を持ってくれてる人がいた。 これがまた厄介な事で、私の好きな人と私の事を好きな人が親友だった。 マンガみたいだよね。 最初はジュンさんに相談から始めて、ジュンさんの親友とクリスマスのデートは出来ないって断りの話しでキッカケを作った。 でもジュンさんはジュンさんで、親友からも相談を受けてたみたいで、私に親友を押すんだよね…。 ぢゃあ年越しとかデートしてやってよ的なネ。 『年越しも好きな人と過ごしたいですよね』 ポソっと私は囁いた。 ジュンさんも 『そうだよなぁ』 って。 でも私の気持ちには、こんなにアピールしてるのに全然気が付かないみたいで、私は、ガマン出来ずに言っちゃった。 『一緒に行きません??年越し…』 『そーゆーのは好きな人と……って俺??』 沈黙が少しあって、ジュンさん曰わく、少し時間をちょうだいだって。 まぁ、親友の好きな子から告白されてるんだもんね。 ソッコーOKされても、私もひくし。 家の前まで車で送ってもらっただけで、嬉しくって顔が緩む❗❗ 後ろに付いて来てる車にも、なぁんにも気付かずに、軽い足取りで私は帰宅した。
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