さよならの前に

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真「あぁ……天然ってなんかいいよなぁ……」 俺たちを見ていた真がボソッと言う。 由「…悪かったな、天然じゃなくってさっ……」 真「え!違うって!由利は由利で俺は好きだから!そういう意味じゃなくって…そのっ…」 由「あーあー…こんなコトならまた付き合うとか言わなければ良かった…ったく……」 (え!?) 俺は水月と顔を見合わせた。 愛「…えっと……もしかして……由利ちゃんたち…」 すると間髪なく真が、 真「そうでーす!俺たちまた付き合うことになりました~!なのでよろしくっ!」 (あー…なるほどな。それでこの二人、さっきからこんなに仲いいのか……) 愛「由利ちゃん、いいの?」 真「おいおい、いいってなんだよ?水月ちゃんっ」 由「真だからいいんだよ。コイツさ、昨日、刃物もった高校生とやりあったんだぜ?」 愛「え?あ…」 あぁ、昨日のあの京田の件か。 昨日、卒業式の後、水月は同級生にひどい目に合わされそうになった。 その時、真と西野が裏でめんどくさい輩とやり合っていたのだが…… 真は刃物をもった高校生相手に大活躍だったという。 由「私さ、真があんなに強くなってるとは思わなくってさ。なんていうか、ちょっと見直したわけよ。」 少しだけ西野の顔が赤くなった。 真「…そういうこと。ま、だから、よろしくな!?」 そう真がいうと、二人は笑い合った。 ……なんだ。心配いらなかったな。 コイツら…俺達なんかよりずっとスムーズな関係だし。 なんやかんや言っても釣り合いが取れてるし……
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