もち子

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たぬ吉は餅製造工場で働く真面目な若者。 毎日、餅をせっせ、せっせと作っておった。 年の瀬で一番稼ぎ時のころ、忙しくてくたくたになっていたたぬ吉は、こんなことを思っておった。 ―あ~あ、今年もあっというまに終わってしまう。毎日せっせと真面目に働いておったが、嫁さんが見つからんかった。 またひとりで新年を迎えなくちゃいかん。寂しいなあ―
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