約束‐2

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レジに立つ彼は、驚いた顔でこちらを見ていた。 ボクそっくりのその顔で。 普通に考えれば、ボク以外にボクがいるわけがない。 彼を自分だと思うなんて、ずいぶんと混乱しているらしい。 でもそれは彼も同じらしく、どうしたらいいかわからない表情で様子を伺っている。 心を落ち着けて、冷静な目で彼を見る。 よく見ると瓜二つというほどではない。 ただ目や鼻といったパーツと大体の配置が似ていた。 他人なのに、ここまで似てるだけでも珍しい………そこまで考えて、一つの可能性が頭に浮かんだ。  
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