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それから1時間ほどばぁちゃんの話を聞いていた。
相変わらず、口は達者だ。
落語家になればよかったのに、と思ったが、口には当然出さない。
あっという間に時間は過ぎ、時計の針は、4時50分を指す。
まだだな、と思っていると、ばぁちゃんから
「陸、行きな」
「…え!?」
「用事、あるんでしょ?まあ紫織ちゃんに会いに行くって所じゃろ。さっきから時計ばかり気にしてるから」
はぁ…
俺ってそんな分かりやすい性格なのかな?
少々落ち込み気味になったが、お言葉に甘えよう。
「うん。ありがと、ばぁちゃん」
と言い残し、部屋を出た。
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