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あ~。はいはい!
どうせ俺は変態鬼蓄野郎ですよっ! っと。
そんなことはどうでもいい!
俺は親友の彼女。篠原 菊(しのはら きく)に向かって
「ただいま~」
なんて言いながら、リビングへと足を踏み入れた。
すると、ソファで足を組みながら雑誌を読んでいる恭介が
「お前の家はあのボロアパートだろうが」
なんて言いながら俺を迎え入れる。
なんだかね~。
昔はもっと明るくて、俺と同じくらいバカだったのに、菊ちんと付き合い出してからすっかり大人びいちまって……
昔は一緒にナンパだってしてたのにね~?
「はいはい。悪うござんした。お邪魔しますっと」
そう言いながら、俺はソファの前にどっかりと腰を下ろす。
横目で菊ちんが苦笑いしてるのを確認した。
「で。どうしたよ?」
そう言って、雑誌を閉じて俺に話しかける恭介。
う~ん。相変わらず、何というか面白みに欠ける奴……
顔は悪くない。悪くないよ。中の上と上の下の狭間くらいの感じ。身の丈も平均。つうか、これと言った特徴があまりないのが恭介です。髪も黒の短髪だし。
「髭でも生やしてみたらどうよ?」
思わず特徴無さすぎてそんなこと言ったら、何言ってんだこいつ? みたいな顔されました。乙。
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