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「マジで最低」
「大丈夫?」
ええ。腫れましたさ。
俺は顔が腫れやすいんだよバカ。ただいま、菊ちんに氷袋を作ってもらい頬に当ててもらっています。
恭介は罰が悪そうな顔をして
「……悪い」
なんて謝ってるが、一つ言おう。俺の顔は国宝だ! それを殴ってごめんで済めば警察なんていらねえよ! ええ!?
まあ、俺は心が寛大だから
「五千円で許す!」
「黙れバカ!」
あらら~。冗談も通じねえのかよ?
そんな俺らの様子を見て、話が進まない。とでも判断したのだろうか、菊ちんが唇を震わせた。
「それより亮介君。今日はどうしたの?」
って。
よくぞ聞いてくれました!
「あのさ~。俺この前ナンパしたのね。したら、失敗した訳よ! んで今日よ。またその失敗した娘を見つけて、飯食いに行こうって誘えたんだけども、途中で怒らせちまって失敗。俺さ~魅力なくなったかね?」
そう言って俺は項垂れる。そんな俺を、恭介と菊ちんは目を丸くして見ていた。
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