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言い忘れてたけど
あの手紙の封筒には、
この手紙と指輪以外にも
まだあったんだ。
手書きの歌詞と手書きのバンドスコア。
そして、
メモリースティック。
私たちが学祭で披露した曲たちと
オリジナルの曲があったんだ。
私は、予約のリモコンを
操作して入れた。
「Love in diary life」
画面にそう表示が出た。
「これって...」
由美は私のほうを見ながら言った。
私は何も言わずに、マイクを持って歌った。
私は歌いながら思った。
わかってる。
君がいないこと。
そして君が好きなこと。
あたりまえだった日常も、
あっという間に崩された。
でもこの歌詞には、
笑ってという意味が幾度か含まれている。
優~...
君は、こうなることをわかっていたの?
この歌の歌詞は、
何度読み返しても、私には
君からの手紙にしか思えないよ?
そんなことを思っているうちに
あっという間に歌い終わった。
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