すれ違った車

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すれ違った車

カタンカタン。 電車は何処かへ向かう。 私は行方を知らない。 何故乗ったのかも忘れた。 ただ、いつの間にか電車にいて、発車していた。 こうゆうのもたまにはいいと思う。 電車の窓からすれ違う車が見えた。 すれ違う車はどんどんどんどん離れていった。 ポロッ。 一粒の涙が落ちた。 忘れたはずの記憶は、忘れていなかった。 彼とすれ違ってしまった記憶は。 あの車たちはもう会うことはないだろう。image=214578611.jpg
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