約束

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お昼前の試合にもなると、先輩達が試合する時間には人だかりが出来上がってて、私達は埋もれながらも何とか見学をしていた。 「さゆっ!決めろ!」そんな声が響いた。 先輩・・・“さゆ”って呼ばれてるんや・・・。 一つ一つ。途切れ途切れ。 知れる事は少なかった。 それでも嬉しかった。 増えていく、先輩情報。 先輩は2年3組。 運動が得意なのは見て分かる。 身長高いな・・・。 肩にかからない位の髪が先輩がジャンプする度揺れる。 綺麗・・・ あっと言う間に人気者。 私はその中に埋もれた1人。 「カッコイイ・・・」 「ほんまやな。」 比奈もドキドキしてるんかな。 勝負を決めた先輩が振り返って応援席の誰かに合図を送ってた。 いいな・・・先輩と友達なんやろうな、その人は。 羨ましいな、私も特別な存在に・・・なれたらな・・・。
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