沢山の想い

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小学校からバレーボールを続けてきたから、勿論高校入ってもバレー部へ入ろうと、入学当初から決めていた。 中村里奈です。 リナもかなり背はあると思ってたけど、この学校の先輩はリナ並みにでかい人が何人かいた。 中でも目についたのが、1年生の頃出逢った先輩二人。 迫田先輩は3年生。 実力は然る事ながら、人望も厚かった。 そして、かなりSっ気があるのか、この人の練習は死ぬほどキツイ。 最初の1ヶ月を何とか耐えないと、多分部に居残れない位厳しかった。 無言の圧力「心の弱い奴はこの部にはいらん」と言われているような感覚・・・。 もう一人が、坂口先輩。 2年生で、迫田先輩の秘蔵っ子らしい、と聞いた。 そして、先輩からうちらの面倒を一手に任されていた。 この人もまた、実力が半端ない。 この二人の先輩がうちの部の今の柱で、うちの部を引っ張ってくれていた。 まず。 これは1年生の時の話。 迫田先輩が、やたらうちのクラスの新藤さゆりにモーションをかけていた。 さゆりは、それが嫌でずーーっと逃げ回ってて、全く捕まらんかったみたいやけど。
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