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その日は別にそれで良かったんやけど。
次の日の朝練の時・・・。
普通に練習をして、そろそろ授業が始まる頃だってんで、道具を片付けてたら軽快なリズムで坂口先輩に名前を呼ばれた。
「りっなっちゃーん♪」
「・・・!?は・・・ハイ・・・???」
流石のリナも、こんな陽気な坂口先輩見た事なくて、申し訳ないと思ったけれど、気持ち悪いと思って、ドン引きした。
「お前、態度に出すぎやぞ」
リナの態度を見ていつもの先輩に戻って、軽く注意された。
「先輩がちゃん付けで呼ぶの初めて聞いたもので・・・。すみません。なんですか?」
「あんたのクラスにさー、櫻井さんっておる?」
「いますよ。最近かなり新藤さんと仲良しです」
「聞いてないやん、そんな事」
「あれ?違いました?」
「いや・・・別に・・・」
何だなんだー?
もしかして、今度の相手はうちのクラスの櫻井さん?
あの存在感の薄いちっさい子。
でも、めっちゃさゆりと仲良し。
傍から見てたら、さゆりが櫻井さんを溺愛してるんかなー?って事だけは伺えた。
一体どこで櫻井さんと知り合ったんすか、先輩。
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