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「なんか、主将に気に入られてるみたいやけど・・・」
「そうね。何とかして」
「無理無理(笑)」
苦笑いで櫻井さんのお願いを断った。
何とかしてあげたいけど、先輩には逆らえへん、無言の圧力・・・。
しかも、相手が悪い。
坂口先輩って、今うちの部一番の権力者よ?
しかし、櫻井さんからは短い返事。
「そうね」だけが答え!?
相当嫌って事やろなー・・・。
「でも、何かあったら力にはなるからな」
「有難う。心強いわ」
「そうかー?(笑)」
「うん。」
そう言われると、裏切れへんなぁ・・・リナは自分で言うのもアレやけど、人情味は結構ある方やから。
と・・・いつまでもこんな所で油売ってたら流石に怒られるわな。
「んじゃ、戻るな」
「うん。有難う」
そんな取っ付きにく子じゃないって事だけは分かった。
いや、今はリナに安心したからそう思っただけかな?
練習に戻ると、早速坂口先輩に呼ばれた。
「はい?」
「櫻井さん、なんか言ってた?」
「いえ・・・知り合いが居るのは心強いって・・・」
先輩は、一応納得してくれた模様。
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