沢山の想い

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で、次の日の放課後、皆で移動中に名前をさり気なーーく聞き出した。 「藤原さんってー、名前ちょっと変わってるやんなー?あんまない名前やし。どんな字書くんー?」 そう聞くと、細やかーーに一字ずつ説明してくれた。 その度、「へー、そうなんやー」と相槌を打ってその場をしのぐリナ。 あかん、会話が続く気が全くせーへん!! 名前聞き出すだけで、どっと疲れた。 理恵美ね、リエミ。 んで。 その日の帰りにやっぱり「で」で始まる先輩との会話。 「リエミでした。美しい恵みの理って書いて理恵美」 「へーー。似合わねーー!」 そう言って、本人いないのをいい事に、大笑いする先輩。 「・・・失礼ですよ?」 「・・・・・・そうか。」 ちょっと注意を促すと、ぴたりと笑い止む先輩。 「ありがとなー」 「いえ・・・」 「チームもかなり形になってきたなー」 「ですねー・・・」 「案外早かった。もっとかかると思ってたから」 「そうですねー」 「しっかしあいつら、見込みありあり!!ちょっとマジバレー部入らんかなー?」 「無理でしょうねー」
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