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お願いされた事もあった。
フリーでいる時は来る物拒まずに【何となく】でつき合う事が多くて、誰かを大切に思うなんて事はなかった。
決して裕福な家庭ではなく両親の浮気や喧嘩、大人の醜い部分を見て育った俺はたぶん、荒んでいたんだろう。
全てがどうでも良かった。恋愛なんて興味すらなかった。唯一、サッカーをしてる時だけが全てを忘れさせてくれた。
それをトモが打ち砕いてくれた。
トモを大切に思い、愛おしく思えた。全てが輝いて見えた。
誰かを大事に扱うという事がわからなくて、俺の選んだ選択肢が[嘘]だった。
その結果、トモを失い全てを失った。
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