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「んで、もうひとつ重要な事を教えたげる」
「な…なんだ」
「こいつの使い方も…俺だけが知っているって事だ」
試験管に入った液体が、
ユラリと怪しい光を放つ。
カケルは、
勝ち誇る様に、
ニヤリと口元をゆるめた。
「俺は、コイツを作った時から、こう言う状況になることは、すべて計算済みだった…だから資料も作らなかったし、最後の一個を自分の手元に置いている、そして今日、お前とこうして話しをすることもね……なぁ、この状況…なんて言うか知ってるか?」
男は、突然のカケルの問いに口をこもらせた。
「俺が…俺がてめぇを撃てないと思って良い気になってんじゃねーぞッ…おれは!俺は!!」
男は銃を握る指に、
ジワジワと力をいれる。
カケルは、冷めた目で男を見ると、一言つぶやいた。
「先手必勝ってんだバーカ。」
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