銃と雨

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「ふざけて銃を突きつけられるほど俺は起用じゃねーよ」 「調べは付いている、早く出せ」 カケルは、ため息をついた。 「あのね、勘違いしてもらっちゃ困るから言うけどさ……盗んだんじゃねぇの、俺は自分の物を返してもらっただけなの」 「アレはお前の物ではない!!」 「じゃあ誰のだよ」 「……ボスのだ」 「ぁあ…缶コーヒー」 「ふざけるなッ!!」 男は、カケルのボケが気に入らなかったのか、大口を開けて怒鳴りちらした。 「ふざけてねぇしっ……そんな目で見んなよ」 カケルは、待てをされた犬の様に、しゅんと肩を落とした。
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