零番隊

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ザー 雷雨の中、男の叫びが静かに雷雨にかき消される。 男「うぐっ!!!」 一人の男が血を流して死んだ。 ?「暗殺完了…」 一人の男が呟く。 ?「早かったな。」 ?「ええ。雨の中では殺りやすいですよ。」 ?「流石は暗殺に特化された部隊、零番隊(ぜろばんたい)隊長、士童零(しどうれい)と言った所か?」 男は怪しげに微笑む。 士童零(後に士)「元々の基礎は貴方からですよ?近藤さん。」 そう不適に微笑むこの男こそ、新撰組局長近藤勇であった。 近藤勇(後に近)「まさか戦場で拾った子供がこんなに帰り血が似合う男になるとは。流石は武士の童(わっぱ)だな。」 士「近藤さん、風邪ひいちゃいますよ?早く帰って酒でも呑んで暖まりましょう。」 無邪気に微笑む。 近「16のガキが生意気な!まぁいい、とりあえず帰るか。」 豪快に笑って返す近藤。 そして二人は降りしきる雨の闇の中に消えていった。
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