白い簪

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力強い腕から逃げるように体を離して、柏陽様の着物を用意した。 溢れる想いを込めながら。 着物を肩にかける。 そのまましっかりとした肩に額を乗せる。 不安が胸一杯に広がっていく。 いつになれば繋ぎとめられるのか、いつまで繋ぎとめられるのか。 体は繋げても 心は繋げない
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