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教室に着くと僕は自分の机に座る。
シーザーも一旦自分の席を確認した後僕のところにやってきた。
「ほんっとうちの学園長は話が短いよなぁ。
まぁ長いよりかいいんだけど。」
「まぁあれでもSSSランクなんだから。」
そう、学園長はSSSランクなのだ。
他の先生達もSランク以上のひとばかりだ。
「でももう少し始業式っていう雰囲気出してほしいよなぁ。」
確かに、とかいって笑う僕。
ふと周りからこそこそ話が聞こえてくる。
『なんであの落ちこぼれがいるんだよ。』
『まだ学園にいたの?』
『シーザーも大変だなぁ。』
もう慣れたことだから全然気にしていない。
周りが言うように僕は落ちこぼれなのだから。
シーザーはBランク、周りの人でも低くてDランクなのに僕は唯一Eランク。
まぁしょうがないって言ったらしょうがないんだけど。
すると金髪で黄色い瞳をした少年がこちらに向かってきた。
「なぜ君みたいなのがこの学園にいる?
君はさっさとこの学園をやめたまえ。」
この憎たらしい奴、カノン・クランベルという、
こいつもシーザーと同じ三大貴族の1つ、クランベル家の長男である。
ちなみにAランク。
「あん?別にクロスがいちゃいけない理由なんてないだろうがよ!!」
シーザーがキレた。
「君も大変だろう、こんなやつが近くにいては。」
「テンメェ、ぶっ殺す!!」
流石にやばくなりそうだったので僕はシーザーを止めに入った。
「シーザー、僕は大丈夫だから。」
「でもッ!!」
「大丈夫なものは大丈夫。」
シーザーは落ち着きを取り戻した様で、振り上げていた右腕をおろした。
するとちょうど先生が教室に入ってくる。
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