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翁長に起こされ、朝食を食べられる日々が続いているある日の朝。
同じクラスの男子が、僕の隣に座ってきた。
「隣、いいよね?花島君」
僕は、何も気にしないので頷こうとした、が翁長が割って入ってきた。
「お、席取りサンキュー。津守」
「…誰が関取だ」
「関取じゃねぇ。席取りだ!」
関取と席取り、確かに発音は似ていなくもない。
津守と言うらしい、男子が間違えるのも頷ける。
「ところで、花島君が朝早いのは珍しいね?」
「俺は無視か」
翁長は仕方なく、僕の向かい合わせに位置する席に着席した。
今日のメニューは、朝食定番定食です。
「花島くぅん?聞いてる?」
「あぁそいつ、たまに自分の世界に入るから、届かないぜ」
「…きみには、聞いていない」
「あっそう」
あ、翁長がなんだか不機嫌な顔している。
もしかして、いやな事あったのかな。
僕には心当たりがないし。
津守が居るからなのかな。
だったら、津守がどこかに行けば翁長の機嫌は良くなるかな。
どうしたら、どこかに行ってくれるのだろうか。
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