第三話

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「じゃあ、僕は諦めなくてもいいのかな?」 良いと思います。 僕は、応援します。 そう、頷いた。 「ありがとう。花島君」 と、言って篠塚は学校まで走って行ってしまった。 置いてかれた僕は、少しぼんやりしながら、道を歩いた。 すると、腕を掴まれた。 誰かと思い、振り向くと翁長が立っていた。 少しだけ、悲しそうな顔をしていた。 「振られたのか?」 振ったのは翁長でしょう、と言おうと思ったが、止めておこう。 篠塚が、まだ翁長を諦めていないから、まだチャンスはあるだろうから。 「んー…。解らんな」 「今日の昼は、何食べる?」 「って昼かよ!」 「サンドイッチにしよう」 「決定したし。心配して損した」 得することなど、あるのだろうか。 翁長、いつか篠塚のこと、好きになるのかな。 「ん?」 「どうかしたか?」 「……なんでもない」 なにか、胸にチクリと刺さった気がしたけど、気のせいだね。 あ、そう言えば、翁長の言ったセリフが小説の引用なのか、聞かなくても良いか。 Next
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