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ある日の学校帰りに、翁長にと一緒に街の大型書店にやって来た。
僕は、久しぶりに来た本屋があまりにも大きくて、目が丸くなった。
「何、目を丸くしてるんだ?」
「あ、本屋が大きいの、はじめて」
「…本屋、はじめて?」
「うぅん。ここははじめて」
「ふぅん…。まぁ確かに学校帰りに寄るには、ちと遠いな」
そう言って、翁長はさっさとコーナーに行ってしまった。
何を買うのか、気になるし、ほしいモノもないので、後に付いて行くことにした。
「……。ひよこか、お前は」
ひよこって何。
なんで僕はひよこに、例えられなければならないのだ。
「まぁ、いいか。お、新刊出てんなぁ」
新刊、いっぱいある。
翁長はどれを買うのかな。
「……。翁長」
「ん?」
「それ全部買うの?」
「?あぁ、そのつもりだが?」
学生で、しかもバイト禁止の厳しい学校で、それだけ買える金銭は一体どこにあるのだろう。
疑問に思っても、決して言葉にはしない。
それが友情と言うものです。
「なんだ?」
「なんでも、ない」
黙っているのも、友情です。
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