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「花島、起きろ。朝だぞ」
「んー?」
どうして、いきなり朝になっているんだろう。
僕はさっきまで、翁長が書いた小説を読んでいた筈なのに。
「寝ぼけてるな…。言っとくが、爆睡してたからな」
「小説…」
「ん?書いてるよ」
「……じゃなくて。僕が読んでいたの」
「あぁ。机の上に置いといたよ」
あぁ、僕は読んでいて途中で寝てしまったのか。
あ、内容も覚えてない。
「…今日、打ち合わせがあって、学校終わったら俺、行かなきゃならないんだが」
僕のことは気にしなくてもいいのに。
「大丈夫、一人で寮に帰れるよ。ご飯も食べておくから」
「必ず間に合わせるから」
「うん。動物園楽しみだね」
「あぁ」
行けるといいね、動物園。
僕のおすすめ動物や、触れ合いに行こうね。
「あ、早く食堂に行かないと、お味噌汁が無くなっちゃう」
「…お前は、本当自分通してるな…」
「ん?」
「なんでもない」
食堂に着いて、メニューを注文し席に着く。
隣に篠塚が居た。
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