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ちょっと唸っていると、翁長は聞いてもいないことに答え始めた。
「秘密厳守だから、何も言えないけど。欲しいネタの内容なんかは答えられるから」
僕は翁長を見つめた。
話をする人の目を見れば、大体のことは解ると教えられたから。
「……花島?」
翁長が何をしたいのか、見つめていれば解る気がしたが、人のことがそう簡単に解ったら苦労はない。
「あ、あのな?ネタって言うのは…、思ったことでもいいんだ。だから何か話が書けそうな内容を語ってくれ!」
話が書けそうな、って言うと課題をやっている訳ではなさそうだ。
課題よりも、大事な事が翁長にはあるのか。
とりあえず、翁長が困っているので内容を考えよう。
「考えがまとまったら教えてくれな。俺は作業をとりあえず進めるから」
そう言った翁長は机に再び向かった。
翁長が何をやっているのか、全く解らないが、やる気になったんだから、やり遂げよう。
「あぁ…。ここをどうするかだよなぁ…。んー…。花島、何かネタは…って寝るなぁ!」
どうやら、考え事をして寝てしまったらしい。
心地良かった。
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