第一話

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ちょっと唸っていると、翁長は聞いてもいないことに答え始めた。 「秘密厳守だから、何も言えないけど。欲しいネタの内容なんかは答えられるから」 僕は翁長を見つめた。 話をする人の目を見れば、大体のことは解ると教えられたから。 「……花島?」 翁長が何をしたいのか、見つめていれば解る気がしたが、人のことがそう簡単に解ったら苦労はない。 「あ、あのな?ネタって言うのは…、思ったことでもいいんだ。だから何か話が書けそうな内容を語ってくれ!」 話が書けそうな、って言うと課題をやっている訳ではなさそうだ。 課題よりも、大事な事が翁長にはあるのか。 とりあえず、翁長が困っているので内容を考えよう。 「考えがまとまったら教えてくれな。俺は作業をとりあえず進めるから」 そう言った翁長は机に再び向かった。 翁長が何をやっているのか、全く解らないが、やる気になったんだから、やり遂げよう。 「あぁ…。ここをどうするかだよなぁ…。んー…。花島、何かネタは…って寝るなぁ!」 どうやら、考え事をして寝てしまったらしい。 心地良かった。 .
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