第一話

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次の日、僕は翁長に起こされた。 「花島、起きろ!お前いつも遅刻ギリだろ?」 ルームメイトは同じクラスでもある。 遅刻ギリの僕を、毎日見て知っている彼が、僕を起こすのは今回が初めてだ。 毎回起こしてくれていれば、遅刻ギリもないのだから。 「……つか、花島としっかり会話するのはじめてじゃないか?」 僕が着替えを始めた頃、翁長は封筒を鞄の中に入れながら話ていた。 僕もそう思って、軽く頷いた。 「……気付かなかったけど、花島って無口?」 いいえ、物凄くお喋りですよ。 あ、嘘です。 僕は他人からすれば無口になる人種のようです。 「んー…。しりとりするか」 しりとり、何故かいきなりな事に少し戸惑ってしまった。 「じゃあ、しりとりのり、から」 「リリアン」 「……」 ん?続けないのかな。 しりとりにならないよ。 「お前、解っててやってる?」 いいえ、解りません。 「ん、付いてるし。そもそもリリアンってなんだよ」 「リリアンは手芸材料に使うもの」 「んなとこだけ流暢だな」 褒められた。 .
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