【プロローグ】闇の戦士

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 そして、日本。  北は北海道、南は沖縄、大阪、名古屋、博多、その他諸々が次々と防衛拠点が陥落されていった…。 【PM8:45 東京都・お台場】 ─ズドドドドドドドドドッ! ─スババババババババババッ!  怪人Baby-Xが銃撃すれば、  もう1人の怪人Baby-Xも剣を振るい、銃撃を払う。  戦いは、熾烈と混沌を極めた。  ヒラリと空中を舞い、錐揉みの如く斬り合い、  魂と魂が、ぶつかりあう。  そして。  ─ドスッ 「ぐはっ…………! ば……………、化け物め………………」  そう言い残して、怪人は力尽きた。 「所詮は、オルターエゴに過ぎん…………」  そう言うと怪人Baby-Xは、返り血を振り払い、剣を鞘に納めた。 「この世界に必要なのは、光のみ。 『光あらば闇ありき、闇あらば光ありき』 そう、我々怪人は闇となりて闇を切り裂き、光をもたらす存在であると!!」  そう言うと怪人Baby-Xは勝ち誇るかのように高らかに声を上げ、こう締めくくった。 「我が名は『怪人Baby-X』!!! 闇となりて闇を切り裂き、光をもたらす者だ!!! フハハハハハハハ………」  そう言い終えると、怪人Baby-Xは高笑いをあげた。  世はまさに、人間世界と魔界世界と霊界、天界、冥界を行き来出来る、混沌とした時代。  そして7年後。  201X年。  かくて物語は、  静かに、幕を開ける……………………  目をゆっくり閉じて、深呼吸──────。
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