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「………」
「んー……」
「………!」
「いでっ!」
目覚めの良い…
じゃなく、何とも目覚めの悪い朝だろう。
俺は頭を叩かれ起きる。
「いってぇーな!!」
「早く起きなよ」
「あ、奈々か」
「ご飯食べろだって」
奈々は不機嫌そうに言うと俺の部屋を出ていった。
「ん~……」
俺はとりあえず起きてリビングへ行った。
「おはよう、愁」
「おは、飯」
おふくろが俺の朝ご飯を出す。
「いっただきまぁー…」
「ごちそうさま」
「え?」
俺が食べようとすると奈々が立ち上がった。
「ちょっ!早くね?」
「あんたが遅いだけだよ」
「あんたって、おい!」
「いってきまぁす」
「おい、奈々!」
俺の声なんて無視して奈々は学校に行ってしまった。
「ッたく!兄とも呼べねーのかっ?」
グチグチ言いながら飯を口に運んでいるとおふくろが笑っていった。
「きっと、年頃なのよ」
「……年頃ねぇ?」
納得いかないような返事をした。
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