1*本当の私

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その頃、学校では妹の奈々が友達といた。 「奈々!宿題見せて!」 「たまには自分でやりなよ」 「えぇーひどいー!」 「ヒドくありません。手伝いはしてあげるからさ?」 「ほんとにっ?ラッキー!」 「全く、もう…あ」 カバンの中から青いナフキンに包まれた弁当箱を取り出した。 「これ、愁のだ…」 「あれ?いつもと弁当箱違うね?」 友達に指摘される。 「うん、これ愁のだわ」 「愁?あ、奈々のお兄ちゃん?」 「兄だなんて思いたくもないけどね」 あたしは不機嫌そうに言う。 「なんかさー、奈々と日中先輩って正反対だよね。奈々は生徒会で日中先輩は我が校の喧嘩番丁…しかも、ルックス良し!奈々ん家が羨ましいー!」 「ははっ!あたしにとっては邪魔者だけどね」 苦笑いして教室を出ようとする。 「奈々どこ行くのっ?」 「邪魔者のとこ!弁当取り替えてくる」 あたしは三年生の階へと向かった。
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