桜の咲くころ

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私たちのデートと言えば 彼のバイト先から高校までの 短い距離を手を繋いで歩く だけだった。 春は桜が舞い散る中を 夏は蝉のけたたましく鳴く中を 秋は木の葉の絨毯を踏みしめ 冬は木枯らしに吹かれながら 私たちはいつも手を繋いでた。
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