桜の咲くころ

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桜が散るころに私たちは出会った。 家から少し離れた私立高校に通い 始めた私は、学校帰りにふと コンビニに入った。 別段変わったところのない普通の コンビニだ。 何気なく雑誌を立ち読みしてから チョコレートを片手にレジに 向かった。 「128円になります!」 私は目も合わさずに130円を 置いた。 「お釣りの2円になります!」 お釣りをもらって外に出ようと した時 「ありがとうございました。 また来てくださいね!」 と店員は言った。 私は、え?と思った。 いや、そこは、またのご来店を お待ちしております! じゃないの? 私は振り返った。 そこにはくったくのない笑みを 浮かべる同い年くらいの男の子が 立っていた。
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