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夜間､何度も廊下を這って出て来られる女性の入居者様が居らっしゃいました｡
スタッフが近付いていくと､「お母さん」と呼び掛けて来られ､何度､居室へ誘導しても出て来られます｡
布団の中に誘導すると､手招きされ､安心されたのか目をつぶられます｡
でも私が少しでも動くと､一緒に起きようとなさいます｡
その時､人の横に居るだけで､どれだけ入居者様が安心されるのか､その重さを感じました｡
例え､上手に会話やレクリエーションが出来無くても､一番大切なのは「一人では無い」と言う安心感では無いのかと思いました｡
「お母さん」と言う一言がとても印象深く思い出されます｡
<完>
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