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母がアルツハイマーだと分かってから、主人も義母も理解してくれ、一緒に暮らそうとしてくれました。
でも母はそれでは私が肩身の狭い思いをするからと、施設へ行く事を自ら決めました。
病気になっても、子供の私を気遣ってくれる事が切なく、二人で泣きました。
面会に行くと、徘徊をしているので、母と手を繋いで歩きます。
もし病気にならずに元気で居たら、こうして手を繋ぐ事も中々無かったと思います。
殆ど話もしなくなりましたが、声を掛けると、母は頷くか首を振って答えます。
体も痩せて小さくなって、子供に戻っていくような気がします。
毎日どうしているかと思わない日はありません。
顔を見ると安心します。
病気になってからは、泣いたり怒ったり笑ったり、本当に様々な事が起こりました。
その度家族に支えられ、色んな関係の方に助けられたりしてここまでやって来ました。
母が病気にならなければ、家族の大切さも気付かなかったかも知れないと思っています。<完>
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