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海斗がサラを拾ってから数日経った。
サラは海斗といる時は人間の姿をとっているが、海斗が学校に行っている間は猫の姿で街をうろついていた。
「ただいま」
「お帰りなさい、にーちゃん」
人間の姿になったサラは白いワンピースを着ていた。
近寄って来たサラの頭を撫でる海斗。
サラは気持ち良さそうに目を細める。
「えへへ~」
頭を撫でられて、サラはご満悦の様だ。
基本的にサラは海斗にべったりだ。
食事の時も、寝る時も、入浴の時でさえ人間の姿で一緒にいる。
その姿はまるで親に甘える子供の様で、ほほえましい。
温もりを知らない子猫が、その心地よさに溺れるのは必然だったのかもしれない。
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