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「ねぇ!ジロウ、サキ、見てよ!!写真があるよ」
「………ココに住んでた人のかなぁ」
「髭もじゃオジサンじゃん(笑)」
「コノ人、どこ行ったんだろうね」
「ビクッ!!……ひっ、引越したんじゃないの!?」
「こんなに色んな物置きっぱなしで!?」
小さな、小さな家には、テーブル・椅子・マットレス・幾つかの食器・壊れたテレビとラジカセ、そして一枚の写真が置いたままだった。
写真には、立派な髭をはやした男性と小さな女の子が写っている。
「普通引越しするなら、全部荷物持って行かない??」
「そぅだよねぇ、サキのオバァチャンも引越したけど~家の中の物、全部持ってたよぉぉ」
「えっ…何!?じゃぁ、ココにいた人は引越してないって事!?…って事は、どぅゆー事!?」
「……何かあったのかなぁ」
「おっおい!!リョウ、怖い事言わないでよぉぉぉ」
どぅ見ても【円満引越し】に見えないこの状況。
リョウ達には、恐怖心と……そして、興味心がわいてきた。
「もっと部屋の中、調べてみよぅよ」
「え"…でも…」
「そぅだね、リョウ。調べてみよっ☆ジロウは、イヤなら帰ってイィよ」
「なんだよ、サキ。この場所見つけたのは、僕とリョウだよ!?」
「だったら文句言わないでよ」
リョウが先頭、次にサキが続きジロウが後を追いかけて、家の中を調べる事にした。
二階はナイ…平屋。
部屋の数も2つだけ。
玄関を開けてすぐの部屋が、恐らくダイニングだったのだろぅ。
奥の部屋を覗く。。。
タンスと本棚だけ。
ガタッ…ガタガタッ…
タンスを開けるリョウ。
「ぶわっ!!すっごいホコリ(>_<)!!」
「何か入ってる??」
「うぅん。なぁんにも入ってないや」
「ふ~ん、洋服とかは持って行ったのかねぇ」
「ねぇ、リョウ!サキ!これ何か書いてあるよ!?」
ジロウが手にしたのは、A4サイズのノート。
ホコリまみれで、湿っている。
「う~ん…字、見えないわけじゃないね。」
「何て書いてあるんだろ」
「……汚い字で読めないよぉ」
「ホント、漢字も読めない」
「大人の字だね。あの髭の人が書いたのかなぁ」
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