出陣

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「どうしても行かなくてはならないのですか。」 姫は、今にも泣きそうな声で尋ねた。 「私には、やらなくてはならないことがあるのです。」 青年は、そっと姫の肩を抱き寄せつぶやいた。 「私を置いて行かないで!」姫は、泣きながら青年の胸に顔を近づけた。 青年は、優しいながらも、強い口調で姫に言った。 「私の行うことは、貴方の為でもあるのです。それに、この世界を救うことにもなるのです。私一人の命で世界が救われるなら、この命を捧げます。」 姫は俯きながら呟いた。 「私のことは、どうでもいいのですね。アストラル」 アストラルは、姫の頬にキスして「行ってきます。」と呟き、その場を去って行った。姫は、その場にうずくまり啜り泣いていた。
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