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大学終わり、やっぱり気になるから、もう1度CDショップへと向かった。
店内に入り、下を見ながら、あるいは、棚と地面の隙間や棚と棚の隙間を覗きながら、首を左右に振った。
でも、いーっくら探しても見当たらない。
もう1度店員さんに聞いても、届け出は無い、との事。
涼香「はぁ~……尚志くんの写真がぁ……」
もう探す気なんて、とうに無くなってた時
「探し物ってこれの事か?」
後ろから声が聞こえて、ゆっくり振り返ると、昨日私が欲しかったアルバムを買っていった高校生が立ってた。
彼の手には、見覚えのあるカード入れ。
涼香「あぁ!!それ私のっ!!探してたのーっ!!」
彼の手に持ってるカード入れに飛び付こうと、手を伸ばせば、彼もまた更に上に手を伸ばす。
私が左へ手を伸ばせば、彼の手は逆へ。
私が右へ手を伸ばせば、彼の手はまた逆へ。
涼香「あの」
「なに」
涼香「それ、私の物です。返してください」
「だから?」
涼香「だから…?いやいや、だからじゃなくて」
「これ、…そんなに必要な物?」
涼香「当たり前でしょ!?だから早く返してっ」
手を伸ばせど、彼、高校生のくせに身長高いんだよっ!
届かないんですけどっ!
「あんた、ちっさいな」
涼香「ん゙な゙!?」
こいつ、鼻で笑いながら…人が気にしてる事を……!!
涼香「いい加減にしてよっ、返してって言ってんでしょ!?」
「そ~んなに大事なのかぁ~…、中に入ってた写真が?」
涼香「っ!?中身見たのっ!?」
「うん、見た」
よりによって、こんな生意気なガキに見られるなんてーっ!!
「こいつが好きなんだ?」
涼香「……、す…好きで悪いっ!?」
いやだぁ~…なんか恥ずかしいよっ!!
「ふ~ん…」
そう言うと、私の頭のてっぺんに器用にカード入れを乗せて返してくれた。
「カード入れ、拾ってやったんだから何か礼とか無いわけ?」
涼香「は?」
私は頭にカード入れを乗せたまま返答した。
「フツーさぁ、何かあるもんじゃなーい?」
イジワルな笑みを浮かべ、ニタァと笑う。
……一体、何を考えてんだ、この高校生は。
涼香「…な、にをお望みで…?」
って、私も何聞いてんだよ!?
「…じゃ、俺と付き合ってくんない?」
……はぁー!?!?
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