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今まさに、私の思考回路はショート寸前、です。
涼香「…今、何と?」
「俺と付き合ってって言った、あんた耳ちゃんと付いてんでしょ?」
涼香「あ、はい。このとおり」
両耳に髪をかけ、耳があると証拠を見せた。
じゃなくて。
涼香「いや、待て。話が見え─」
仁「俺、じん。矢崎 仁」
いきなり自分の名前名乗る!?
涼香「いや、ちょっと待て!!話を聞いてっ」
仁「なんだよ、涼香」
涼香「うん、だか……ってなんで私の名前!?」
仁「学生証に書いてたから」
涼香「あっ、そうか…って違ーう!!なんで、私がいきなりあんたと付き合う事になるのっ!?」
そうよ、なんで急にそーゆー展開!?
少女マンガじゃあるまいしっ!!
仁「あ、俺の説明が足んなかったかも。
なにも、本当に付き合ってくれってわけじゃねーよ」
涼香「…は?」
うをぃ、話がサッパリわかんなーいっ。
仁「彼女の【フリ】をしてくれって事。意味、わかる?」
涼香「彼女の、ふり?」
仁「そっ、彼女のフ~リッ」
……ん~、どういうこっちゃ?
涼香「何か事情がおあり?な感じみたいね?」
仁「まぁね~、協力してくれるんなら写真の事は秘密にしとくよ?」
人差し指を当ててウィンクする仁の仕草に、不覚にも少しドキッとした。
涼香「……とりあえず、話は後で聞くから…。今からバイトなのっ」
仁「じゃ、携帯出してっ」
私はポケットから携帯を出すと、仁は両手に携帯を持ち指を動かしている。
仁「はい、俺の登録しといたからっ。じゃっ、バイト終わる頃に電話するからっ」
そう言って私の前から居なくなった。
……学生証は返ってきたけど、なんだかやっかいな事になってない??
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