★1話★

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私は、今日両親に別れを告げました。 お父さん、お母さん…。 死ぬなんてまだ早すぎだよ…。 私、まだ何も親孝行してないんだよ? 天高く登ってく白い煙を見上げながら、私はようやく涙を流し、もうこの世に両親は居ないんだと実感した。 この世を去った両親。 実は、本当の両親ではありません。 育ての親、なんです。 私は、5才まで孤児として施設で育ち、その後両親に引き取られ育てられました。 私の事を、ほんとに可愛がってくれて、時には叱ってくれる、そんな両親が大好きでした。 18になり、大学生になった私は育った街を離れて大学の近くに移り住み、バイトをし、両親からの仕送りをもらいながら生活してた。 けど…。 ほんとに人の死は突然やってくるもので…。 両親は、交通事故に遭いました。 2人して、私の前から去ってゆきました。 病院に着いた時にはもう手遅れ。 私は、死に目に会えなかった…。
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