★1話★

9/13
前へ
/770ページ
次へ
翌朝も、だるーい体をなんとか精神力で起こした。 涼香「ねむ……ふぁ~…」 洗顔をし、寝癖だらけの髪を溶かす。 毎朝見るニュース。 まぁ見てるようで実は見ていない、という。 涼香「あ、バス来ちゃうよっ」 バタバタしながら玄関を出て、鍵をする。 大学へはバスで約30分。 途中で中学生や高校生の軍団が乗ってくる。 毎朝毎朝、ピーチクパーチクと、餌を欲しがる雛鳥みたいにうるさい。 まぁ……若いって証拠かしら? あ、今すごいオバサン発言……。 まだ20才なのに…いけない、いけないっ。 【次は~○○大学前~、】 涼香「すいません、降りますぅ~…」 毎朝中学生や高校生の軍団の中を縫うように降り、大学を目指す。 一成「すーずかーっ!」 涼香「あ、いっせー」 一成は毎朝自転車で通っている。 …私も、自転車で通おうかな…なんて思ったり…。 一成「毎朝毎朝、まぁあんなギュウギュウなバスで、良く来れるもんだよなぁ」 涼香「仕方ないじゃん、自転車持ってないんだからさっ」 一成「んじゃ買えよ」 …まぁ、そのとおりなんだけどさ。
/770ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4404人が本棚に入れています
本棚に追加