序章

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人は皆、心の中に『欲望』を持っている・・・ 綺麗になりたい、異性にモテたい、お金持ちになりたい・・・ その形は、人によって様々である・・・ その『欲望』を叶える為、人は何かしらの努力をする。 そして、その想いが成就した時、強い喜びを感じる。 しかし、それもほんの一瞬の事・・・ なぜなら、人間とは決して満たされる事のない生き物だから・・・ 一時の至福を得た後、更なる『欲望』に取り付かれる。 増大する欲求は決して満たされない。 それでも求め続ける。 自らの『欲望』を満たす為に・・・ さて、そんな人間の『欲望』・・・ 満たしてくれる商品があるとしたら? あなたならどうしますか? そんな都合の良い物などあるはずがない。 それが普通の考え方。 しかし、もし本当にそんな物が存在したら? そんな物を手に入れる事ができたら? きっと人生すら変える事ができるだろう。 そして、そんな夢の様な商品を取り扱う店が存在した。 その名は『不思議屋良品店』。 それは、この世のどこにも存在しない。 しかし、この世のどこにでも存在する不思議な店。 強い想い、願いに呼ばれ、その姿を現す。 古い西洋風の建物。 木製の古い扉。 この向こうに、望みを叶える物がある。 夢も願いも何もかも。 ありとあらゆる『欲望』を満たす物。 それが、この扉の向こうに存在するのだ。
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