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「相手の揚げ足を取るなんて酷いです!」
顔を真っ赤にしながら、俺に対して怒り始めた。
何なんだ、この女は…
赤髪のツインテールに、身長は150cmあるかないかの低さ。
着物みたいな服装で普通なら可愛いと思う所だが、今の俺にはそれがない。
むしろ、勝手に人の家に土足で立っていて怒りを覚える。
「で、君は誰?」
「私ですか?私は指輪の精霊です」
頭でもイカレたか?
何が精霊だよ…
「あなたが填めてる指輪の中から出てきました」
指輪から出てきた?
「長い年月待った甲斐がありました…で、何を願いますか?」
「願う?」
「願い事があるから呼んだのでは?」
勝手に出てきたんだろうが…
「早く願いを言ってください」
んな急に思いつくかよ!
「あ、ちなみに叶えられる願いは7つだけなんで」
多いな…
俺は状況が呑み込めず、ただ呆然と立ち尽くした。
その間に、少女は冷蔵庫からお茶を取り出して飲み始める。
図々しい精霊だ…
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