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「さて、今日はもう疲れたから寝るぞ」
カップラーメンを捨てて、俺はテーブルをロフトに持って行った。
詫恵はフカフカのベッドに寝るのが嬉しいのか、ニコニコしながら布団を被る。
「和樹さん、ベッドって気持ち良いですね」
嫌味か?
何で家主が床で寝て、居候がベッドで寝てるんだ?
もう訳が分からん…
「電気消すぞ」
俺は部屋の電気を消して、床に敷いてる布団に潜り込んだ。
本来なら大人のイベントが発生するが、残念ながら睡魔に勝てない。
期待した方には申し訳ないと思う。
「明日は何かあるんですか?」
「大学の講義…1限からな」
「ふぅ~ん、大学ですか~」
「いいから寝ろ、明日は早いんだ」
「はぁ~い」
それからしばらくして、詫恵の寝息が聞こえてきた。
人間でないとはいえ、女と一つ屋根の下は緊張して眠れない。
何故こんな事になったのか?
これは現実なのか?
そんな事を考えている内に俺の意識は遠のいていった。
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