-プロローグ-

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大学の講義はハッキリ言って自由参加の為、200人登録していても実際は半分ぐらいしか来ていない。 出席点も考慮する講義では多いが、試験結果だけの講義では閑古鳥が鳴いてる感じだ。 どうせ友達とかに試験前、ノートをコピーさせてもらうんだろう。 俺はこの講義を一緒に受ける友達がいないので、仕方なく1人で受けてるわけだが… 「経済学者であるフォンノイマンはゲーム理論を…」 何を言ってるのか理解出来ない。 黒板に書く事を必死で写しているだけで、頭に入ってない。 何故、こんな講義を取ったのか不思議で仕方なくなる。 「ナッシュ均衡を…」 まるでお経だ… いや、寧ろ宇宙語を話してるのではないか? 理解不能な言葉を必死でノートに取っていると、講義終了の鐘が鳴った。 睡魔と戦いながら90分の講義は終わり告げ、次の講義へと場所を移動した。
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