いつかのメリークリスマス

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  桜が満開に咲き乱れる4月 あいにく、この場所からは桜や春らしいものは何一つ見当たらない。 それでも、心地良い優しい風で春を感じる事ができる。 俺はいつもの場所に腰を下ろし、ギターを奏で唄を歌い出す。 道行く人は、誰も足なんか止めない。 見向きもしない。 俺の声すら…みんなの耳に届いてないんじゃないっか!? ってほど… みんなはただ無表情で足早に通り過ぎるだけ。 それでも俺は歌い続ける。 それが唯一の楽しみだから。 誰かに聴いて欲しい なんていう願望はとうの昔に捨てた。 ただただ前を向き、無表情で足早に通り過ぎる人達を見ながら俺は歌う。 俺もきっと… こんな顔して毎日歩いてんだろうなぁって思うと何だか虚しくなる。  
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