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意地悪だった義母やお姉さん達があからさまに、私の機嫌伺いをしながら、スリ寄ってきた。
「あら、プリンセスお招きありがとう。
ステキなドレスねっ!寂しいから、たまには帰っていらしてね。」
「お義母様、お姉様、お久しぶりです。おいで下さってありがとうございます。ごゆっくりしていって下さいね。」
それだけ言うと、私はくるっと背中を向け歩き出した。
「ちょっと!シンデレラ…」
周りを見渡すと、沢山の人達が踊り、笑い、楽しそうにしていた。
ぼーっとソレを眺めていると皆どこか遠く、同じ空間にいる気がしない。
なんだか一人ぼっちで泣き出しそうな顔をしている自分が、窓ガラスにぼんやりと、うつっていた。
人混みを進んでいくと、色々な人に話かけられる。
適当に挨拶を済ませて、夜風が涼しそうなバルコニーに出た。
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