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彼はアンソニー
私達は恋人同士だった。
あの辛い生活も、アンソニーとゆう存在がいたから乗り越えられたんだ。
私は彼といる時間、心から笑っていた。
だけど舞踏会から私の人生は変わった。
ガラスのくつが私の足に吸い込まれる様に、収まった瞬間から大きく変わったんだ。
幸せを手に入れる為に自分で決めた事。
王子様からプロポーズされた時に、アンソニーの事は忘れて消し去ってしまおうと、そう思った。
だけど…
王子様と過ごせば過ごす程、アンソニーを想いだしていた。
笑い方が違う。
声のトーンが違う。
歩く速さが違う。
私をだきしめる強さや温もりが違う。
結局、贅沢三昧なこの暮らしに幸せを感じる事なんてなかった。
貧しくても
イジメが辛くても
彼といたあの時間こそが、私の求めていた【幸せ】なのではないだろうか?
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