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「…私は…」
私だって、今でもアンソニーを愛してる。
だけど…
もう全て遅すぎた。
自分勝手な考えも、彼を本気で愛してると言う気持ちも、今さら気付いたって遅すぎだよね…。
「…私にはもう過去の事よ。」
『…そうか。
今さらごめん。
君が幸せにしてるならそれだけでも十分だって思っていたのに、君に逢ったら気持ちを抑えきれなかった。』
『一緒に踊ってくれるかい?』
アンソニーは私の前で跪き、スッと手を差し伸べてくれた。
「えぇ喜んで。」
私はあたかも社交辞令の様に、彼の手に自らの手を重ね、そっと歩き出した。
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