第五章

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「最後に、その水を手に…刀の形に変える。」 そのイメージは前述した通り、魔法の使い方を知らなかった蓮は苦戦する。もちろん、白魔法でさえ赤の蓮は水…青という対極の属性を思い浮かべるのも辛いのだ。 「……なんとか、出来た…。」 十分ほど経ったのだろうか。漸く形にした蓮はその旨を水菜に伝えた。 「以上が、瑞浪流刀闘術の基礎よ。」 「え!」 頭の中にイメージした水の刀は声を上げると同時に元の水に反った気がした。 「集中解いちゃったか…。まぁ無理ないよね。」 文字通り水の泡…となったが、水菜にはそれを咎める気は全くなかった。
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